2018年3月27日火曜日

底力


1月末から腰の養生のために休猟を余儀なくされていた玄ですが、投薬の効果あってか、痛みを訴えることもなくなったため、今猟期の終わり(3月末)も迫ったある日、体力的に玄には最後になるかもしれないね、と言って、白糠に出猟しました。

 
今季最終猟で、本当に久しぶりの白糠。思いっ切り高鼻を使って、なつかしい山のにおい、シカのにおいを胸いっぱい吸って、感慨深げです。そしてやっぱり、嬉しそうです。
 
 

雪→雨→低温→高温、と、安定しない天候の中、表面ガリガリで踏めばズボっとぬかる雪のコンディションが最悪で、腰への衝撃が心配でしたが、玄の行くところ、初日から猟果に恵まれました。久しぶりの玄はとても興奮して張り切っていました。 
 
 
  
 
解体に一段落つけば、ツネ(ハンター用語?で稜線)上で日向ぼっこ。こうして見ると、年とって渋みを増した玄の風情は、白糠の枯れた山にぴったり。玄がいっしょにいる猟は、人間たちにとっても安心感、満足度が違います。
 

 
今回、現在急成長中の娘犬、米(ヨネ)もいっしょに連れて行ったのですが、いざという時に頼りになったのはまだまだ玄のほうでした。
 
 
 
そこは、若さと体力以上に経験と執念がモノを言う場合もある世界。シカの痕跡を飽きることなく追い、追いついて咬みつき沢に落として止めることができたのは、玄でした。
 
 
ヨネも二日間、玄について歩いて、たくさんのことを学んだね。
まだちょっとシカを追い切れずに遊んじゃうところがあるんだけれど、狩猟デビューの初シーズンですからね、立派立派。
 
 
玄も休養明けで、いきなり全力で走り回って、精根尽き果て、解体中に眠ってしまっていたけど、若い者には負けない底力を見せつけたくさん褒められて、良い復帰戦になったよね。

 
私たちも玄の雄姿が目に焼き付いて、良い今季最終猟になりました。
見事な働きぶりを見て、夏の間にしっかりと健康管理をして、腰の状態を維持し、また来季もいっしょに山に来たいと思いました。
 
 
家庭での顔とは違う、畑での顔とも違う。
その表情を見ていると、山は玄がもっとも玄らしくいられる場所ですから。
 
 
 
玄 1歳6か月の初猟
 
 
 
 
 
 
 
 

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