2015年11月30日月曜日

温泉パワー


さて、裂傷治療のために14日に切断をした玄村長の肉球ですが。

11月14日

その後、1週間つづけて、抗生物質を投与し、軟膏を塗って、できるだけ歩かせないようにしていた(歩くときは赤い靴)ところ、次第に周辺から皮膚が盛り上がって再生してきました。

11月21日

順調に回復しているということで投薬は終了し、獣医さんからススメられたのが、温泉療法です。

幸い、留寿都には村内に温泉があり、また周辺にも温泉はたくさんあるので、ぐるっと回って集めてきました。岩内の大浴場で、KJが焼酎の4リットルペットボトルにお湯をくむのは、なかなか目立って不審の眼差しで見られたようですよ。洞爺湖は温泉街に足湯があるので簡単です。

左から、留寿都、洞爺湖、岩内の各温泉

ネットで調べると、切り傷に効く温泉の泉質は、塩化物泉や硫酸塩泉(マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなど)だそうですが、今回集めた3種類の温泉はすべてそれらに該当します。


毎日、日替わりで温泉を選び、レンジで30秒間加熱します。


そして足浴。


温かくて気持ちが良いのではないかと思うのですが、本犬は何しろ水が大嫌いなので、これはそうとうに我慢している状態ですよ。


それでも何とか数分間は我慢してもらいます。


ようやく解放されると温泉につかっていた足を、舐めて舐めて舐めまくりですが、果たしてこれは良いことなのかどうか。でも、今のところお腹をこわしたりはしていません。


そうしてさらに1週間がたったら、ほら、どうでしょう?もうほとんど、どこが傷だか分からない状態ですね。治りの速さに獣医さんもびっくりしていましたが、これが温泉パワーなんだということです。

11月28日

良かった、良かった。もう赤い靴なしでも歩けそうです。KJの出猟に間に合って本当に良かったね!

28日、獣医さんから帰る車中で。












2015年11月23日月曜日

赤い靴・外伝


クリスマスにはまだ早いですが、怪我をした玄に、赤い靴のプレゼントです。

 
なんてったって留寿都は、赤い靴~は~いてた~女の子~♪にゆかりの土地ですからね。

 
獣医さんから、傷の保護用に、いただいたものですよ。中にパッドをつめてはかせます。

 
本犬的には相当に気に入らないようで、歩きながらも足をびゅんびゅん振って脱ごうとしますが、この靴と、同時にススメられた足湯(現在、留寿都、洞爺、岩内の3か所からくんできた温泉水を使用中)のおかげで、傷のほうはずいぶんと小さくなりました。ほとんど出血もしません。

 
怪我をしてからもうすぐ2週間。こんなに長く拘束されたことはありませんから、何しろ外で走りたくて仕方がないんですよね。実は、家の中でおもらしもしてしまいました・・・外に出せという、抗議の意味もあったかな。

 
そんな顔しないで。もう少しの辛抱ですよ。
 

2015年11月19日木曜日

クマのてんまつ


玄村長が足を負傷する前日のことです。
ビート畑を荒らしていたクマが、ついに捕獲されました。

 
今年は山(ヤマブドウなど)が不作だということもあったでしょう。このクマは、そうとう長期にわたってここの畑に通っていたようで、畑の周囲には、クマがビートを運び出しては食べたあとと大量のフンがあちこちに見られました。

 
また、畑の横にある沢から笹薮を通過して、クマが毎日畑に通ったであろう通路が3本、その体重で踏み固められて、いわゆるクマ道ができあがってしまっていました。

 
好き好んでクマを殺したいわけではありません。むしろ、いつまでもクマが暮らせる北海道の自然であってほしいと願います。けれども、この個体のように、ビートにすっかり餌付いてしまったクマは、この畑からビートが無くなるまで通ってくるし、この畑にビートが無くなれば、他のビート畑を探して次から次へと歩き回ることになります。そのうち人間と不幸な接触が起きる可能性が高く、残念ながら放置することはできません。
 
 


玄は、以前は、クマを怖がって車のかげに隠れていましたが、今年は、夏に人参畑のそばで潜んでいただろうクマに吠えかかり、今回も、わなの周りを回りながら吠えつづけて、果敢に攻めていました。
年齢を重ねて度胸がついたのと、経験を重ねて親方KJ(ハンター)への信頼、自分の役割についての認識が確立されたということなのでしょう。
(自分が獲物の足を止めていれば、親方が鉄砲を持ってやってきて仕留めてくれると。)その成長ぶりに驚きました。
これまでは食べなかったクマ肉もクマの脂も食べるようになりました。
 
 
この日は供養のために、みんなでクマ肉をいただきました。
味噌煮でいただきましたが、ビートを食べていたので臭みもなく、若かったので固くもなく、じゅうぶんに美味しい肉でした。
 
 
玄村長、まさに男ざかり、働きざかりです。
 
 

2015年11月16日月曜日

とんだ捕り物帳


玄村長がずっと小さな子犬のときから、家には猫がいたので、玄とフットンとは仲良しです。
お互い、引っ掻いたり噛むふりをして遊ぶことはあっても、ストーブの前で同じ座布団を分け合って眠る仲の良さです。

 
しかし、ある日、KJの父が家に帰ってくると、居間の床には点々と血が・・・。
そこで、もしかしたら、両者が本気の喧嘩をしたのでは!?と、あわてて血の跡を追跡したところ、そこにはなんとイタチの死骸が・・・。
 
 
少し前から、猫が台所の流しの下を気にしていて、たぶんネズミがいるのだろうと言っていたのが、実はイタチだったんですね。
 
家の中にイタチだなんて。
そしてそれを、おそらくは共同作業で見事に仕留めた二人いや二獣。
 
 
イタチは、佐渡のトキを襲って殺したように、小さいけれども非常に凶暴な動物です。
それを、犬と猫がいっしょになって退治したというのですから、その様子を想像すると、何ともスゴイですね。
 
そして、この話は、それで終わりではないんです。
玄が後足を気にしていますが。
 
 
よく見ると、左の後足の指先が赤い・・・
 
 
実はこれ、イタチとの闘いが終わり、さらに夕方になって確認すると、肉球がパックリと割れる深い裂傷を負っており、裂けた肉球がブラブラするような状態であったということなんです。
 
病院で局所麻酔をかけて切除となりました。絶叫でした。
 
 
玄家では、イタチの逆襲にやられたものと考えましたが、獣医さんによると、このように見事に切れているのは、噛み傷というよりはガラスの破片などを踏んだためではないかということです。
 
 
しかしこの日、外に行ったのは、毎日のように夕方に排泄のためにフリーで走らせる、サンファームの畑の横の、草地だけです。
 
 
これまで7年間、何ともなかったのに、不思議です。
もしかしたらこれが、カマイタチというものかもしれません・・・(イタチはイタチでも・・・)

 
シカを追いかけて崖から落ちたり、生爪をはがしたり、どうしてかこの時期、足の負傷が多いのですが、今回が一番重傷かつ厄介かもしれません。
 
 
痛いせいか、クスリのせいか、家の中ではふだんよりも寝てばかりいますが、安静にと言われても、排泄のために外を歩く必要があるし、シカも毎日のようにとれています。
 
包帯はたちまち外れてしまい、傷は指先なので、歩く度に出血をするし、軟膏を塗ってもすぐに舐めてしまいます。苦手な飲み薬も、種類がまた増えてしまいました・・・
 
 
最初は、犬と猫との連携プレーなんてスゴイなあと感心していましたが、可愛そうに、とんだ捕り物帳になってしまいました。
 
 
見るからに痛々しい。
それでも本犬は気持ち元気で、歩きたがるし、シカを追いかけたがるんですよ。
 
 
本当はこの翌日、恒例の慰安旅行(温泉)に出かける予定もありましたが、当然、キャンセルしました。
笹薮や、凍った雪の上を歩けるように、肉球が再生するのか心配です・・・
 
今はしっかり養生して、道東へのシカ遠征猟が本格化する積雪期までに治さないと。
今年もKJと白糠の山を走るんだからね!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


2015年11月10日火曜日

投薬は難しい。


毎日のように畑やシカ駆除に連れて歩くために運動量の多い、「加我の玄」(正式名称です。)号の食事は、KJがいろいろと工夫して、猟犬用のドッグフードを中心に、何種類かのフードを混ぜ、さらに関節系などのサプリメントやトッピングを加えて与えています。

 
しかし、実は玄はほんとうに食の細い、あまり食べない犬です。フードは、一日、二日、食べずにいることも珍しくありません。食べるときでも一粒ずつゆっくりカリカリと、すごく時間をかけて食べ、ガツガツ食べる姿は見たことがありません。
ブリーダーさんに聞くと、これは父親である「黒竜」号ゆずりらしく、黒竜も食べない犬で、コンテストの前に体をつくることに苦労したらしいです。
 
たまにはトリ肉や、今の時期はシカ肉も乗ります。
 
そんなところに投薬の必要性が発生したものですから、たいへんです。
 
夏からくしゃみ、逆くしゃみがひどかったのですが、歯周病が原因だったらしく、
現在、漢方薬とプロバイオティクスで治療中です。

フードに混ぜて与えても絶対に食べませんので、焼いて一口大にカットした肉に、切れ目を入れてはさんで与えます。

 
その肉も、パクッゴクッと丸飲みしてくれれば良いのですが、そうはいきません。
不審なにおいがするのか、最初から疑っているようです。
 
 
奥歯で何度も慎重に噛んで、クスリを探しているようです。
肉をもらったのに、さえない表情ですね。




 
あーあ。ついに気づいたか、ゲッ!という顔でペッ!と吐きだしてしまいました・・・。

 
 
 
こうして最近、玄家では、あちこちの床にコロコロと、黒い粒粒が転がっているという(笑)

踏んだら痛いし・・・
 
こういうときは、何でもガツガツ食べてくれる犬だったらラクだったのにと思いますね。
肉をトリに変え、牛に変え、投薬の悪戦苦闘は朝晩つづいていますが、それに、朝晩肉がもらえるのでフードはますます食べなくなってしまいましたが、クスリはとても良く効いているようで、本犬は非常に元気で、くしゃみも逆くしゃみもほとんどしなくなりました。
体もいっそうしぼれて?シカやキツネを追いかけて飛び回っていますよ!

 
 
 
 
 
 

2015年11月5日木曜日

今年も暖冬なのか・・・


つい先日、冬の訪れを報告させていただいたばかりなんですが・・・。
それに、留寿都村のドッグランは既に冬季閉鎖されてネットが撤去され、ドアと柱だけが残っている冬仕様の状態なんですが・・・。


ここのところしばらく小春日和が続いており、羊蹄山には雪が残るものの、たかし様の冬支度はまだのようです。

冬囲いがされていません。
 
おまけに・・・。
 
 
足元に注目!
 
タンポポやらシバザクラの狂い咲きも始まっていました。
2年前と同じなんですよ。

「秋タンポポの花咲く年は雪が浅い」とか。
 
今年も暖冬になるんでしょうかね。