新年、あけましておめでとうございます。
2008年生まれの玄は、今年9月の誕生日が来て12歳になります。
ちょうどネズミ年の年男ですね。人間に換算すればもう64歳になるのだそうです。
そうした中、一日じゅう山を駆け回るシカ猟は、犬にとってもキツイので、玄がシニアになってからは、毎回、これが最後かもしれないと思いながら出猟してきました。
とりわけこの冬は、玄は昨年7月に椎間板ヘルニアの手術をしたこと、現在、左目の充血がとれずに治療中であることから、いっしょに出猟できるかどうか、危ぶまれました。
でも幸い、今年は雪の少ない暖かな冬で、逆にシカは少なくて捕りにくい冬なのですが、深い雪と違って腰の負担も軽いだろう、お散歩にしかならないかもしれないけれど、ということで、KJが連れて行ってくれました。玄、今季初のシカ出猟です。
正直、やはり腰の踏ん張りがきかないこと、体の後ろ半分(お尻から後ろ足)の筋肉がずいぶん落ちたことから、特に並足でゆっくり歩く時にはぎこちなさが目立ちます。
また、これまではジャンプして飛び越えていた倒木も下をくぐるようになり、川を渡るのも、石の上をぴょんぴょんと飛んで行ったものが、ざぶざぶと水をこいで行くようになるなど、体の衰えは隠せません。
なんだか、シカを探す時の顔つきも、ピリピリと猛々しいというよりは、穏やかな、まるで何かを悟ったような表情になりまりた。
それでも、半矢で逃げるシカを見ては体の痛みなど忘れたように全力でダッシュし、追いつき吠えかかり、KJが来るまで咬み止めし、仕留めた後は雪に体をこすりつけて喜びの舞を舞う。
そんな姿を見ていると、やっぱり今年も玄をシカ猟に連れてきてあげて良かった。玄といっしょにシカ猟ができて良かったと、つくづく思うのです。
犬は、たとえ苦労をしても、人といっしょに働くことに大きな喜びを感じる生き物なのだと思います。人もそうです。
またいっしょに戦いたいね。帰り道、満足して眠る玄にKJはそう語りかけました。
本当に、いつまでもいっしょに。
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