2017年10月24日火曜日

山の実なり


留寿都村では今年、ヤマブドウが不作です。ヤマブドウのみならず、ドングリやコクワもほとんど見かけません。
 
KJがようやく集めた貴重な一袋
 
そしてこれは、どうやら留寿都だけの話ではなく、道庁が毎年公表している「山の実なり調査結果」を見ると、今年は全道的に、ドングリもヤマブドウもコクワも不作のようなんですね。
 
 
そうした年に何が起きるかというと、冬眠前にたくさん食べなくてはいけないのに山には食べる物が無い。すなわち、お腹を空かせた熊たちが里に出てきて、農業や、人間そのものと不幸な接触事故を起こすということなんですね。
 
 
だから今年は事故が多発する可能性があるとして、道庁では注意喚起をしています。
実際、この秋はわずか一か月の間にサンファームの畑でも、ニンジンを食い荒らしていたヒグマが立て続けに2頭、罠にかかりました・・・かつてないことです。
 
 
もちろん、アイヌの人たちが「キムンカムイ=山の神」として崇めたヒグマも、ひとたび人に害をなしたならば「ウェンカムイ=悪い神」として駆除されなくてはなりません。
 
東京国立博物館 デジタルコンテンツ
 
しかし・・・畑を荒らされる側としては複雑な気持ちではありますが、正直、ここは北海道なんだから、山にはヒグマがいて当たり前だし、この先もずっといつづけてくれなくてはならんと思うのです。
 
サンファームの畑で駆除されたヒグマの爪
 
だから、山が豊かでヒグマが食べるだけ十分に、そして人間も楽しめるだけ十分に、ヤマブドウやらドングリがなってくれなくてはいかんと思うのです。そのためにできることが無いのでしょうか・・・。
 

犬たちが丸まって寝る季節になり、KJの畑仕事ももうすぐ終わります。
畑の監視カメラにはまだヒグマの姿が写っているようですが、これ以上の事故無く、熊たちが山に帰って眠ることができるようにと願います。
 
KJのインスタグラム 玄米&レヴ




 
 

2017年10月3日火曜日

シーズンイン


10月1日から、今年も北海道の猟期が始まりました。
シカは年中駆除でとっていますが、カモは猟期中(1月31日まで)しかとれません。
あらかじめ草刈りやら地主さんへの挨拶など準備を進め、心待ちにしたカモ猟解禁の日、私たちハンターにとっては特別な日です。

 
今年は、10月らしからぬ暖かな天候のせいか池にカモが少なくて(←言い訳)、過去最低の捕獲数でした。
それでも、別にとってあった熊肉やラクヨウも加えて、解禁猟の参加者で猟期スタートを祝いました。
 
 
ちょっとカモが少なくて(汗)、カモ鍋まではいかなかったけれども・・・、カモ肉にぴったり合うという赤ワインも余っちゃったけれども・・・。
恒例の解禁レシピ(胸肉のローストをスライスしたものにネギとマイタケを炒めたものを乗せておろしポン酢ドレッシングでいただく)と。
 
 
どうにか出汁をとって、カモ蕎麦も。各人に。
毎年のことですが、噛むほどに味わい深く、しみじみと美味しい野生のカモ肉です。
 
 
北海道では最近、シカ猟がメインになって、カモ猟をするハンターがめっきり減ってしまったと聞きます。
であれば、自分たちでとったカモを美味しくいただいて祝う、こんな豊かで贅沢な解禁の夜を過ごしているハンターはどれほどいるのでしょうか。カモとワンコと仲間たちに感謝です。
 
 
今季も良い猟ができますように。
(レヴ君の活躍ぶりは、インスタグラムでご覧ください。)