まだ、この大雪が降る前のことです。
雪がほとんど無くて、素晴らしい晴天、そしてしびれるような低温(この朝、マイナス15℃ぐらい)で、海から湯気があがる「けあらし」も見えていました。(写真を拡大してご覧ください。)
しかし、雪が少ない冬のシカ猟は難しいです。
車が通れない林道から歩いて入りますが、まず、山肌に雪が無いと、シカの毛色(茶色)が木々の茶色にまぎれて見えにくく、見つけることが困難です。
玄は、目と鼻と耳、総動員してシカを探していますね。
シカの足跡はたくさんあるのですが、姿が見えない。雪が少ないと、ハンターが草や枯れ葉を踏んで歩く足音が大きく遠くまで聞こえて、シカは何百メートルも先から逃げ出すというんですね。
また、雪が少ないと足がぬからないので、シカは走りやすく、たとえハンターに出くわしても全速力で走って逃げ切ることが可能です。白糠では走っているシカばかりを見ました。
まだ雪が少ないので、玄も歩きやすそうですね。
それでも、急な斜面を登ったり駆け下りたり、倒木を飛び越えたりと、緊張もしているのでしょうね、とても真剣な表情です。
そのように難しいコンディションの白糠ですが、KJ父と本人は、行けばコンスタントにとっています。見ていてたいしたものだと思います。
KJがとったら、喜びの舞です。その場で肉ももらえるから、嬉しいよねえ。
それにしても、山では良い表情をしていますね。シカを探して真剣だったり。
頂上に着いてホッと一息ついたり。
しばし離れて歩いていた、チームのメンバーと合流して嬉しそうだったり。
シカをとって、これは笑顔というよりは興奮さめやらない顔かな。
この日の白糠は、キンキンに冷えていて、あちこちで自然がつくる氷の芸術を見ることができました。この時期、川も滝もすべてが凍る、白糠です。(水嫌いの玄も、行けないところがなくなります。)
そんな寒い中ですが、人間はホテルに泊まっても、玄は車の中で寝ていますよ。窓に断熱シートを貼りますが、エンジンは切ってしまうので、車の中で水も肉も凍ってしまう寒さです。
普段は家の中、薪ストーブの前で横倒しになって寝ている玄ですが、さすがに犬です。氷点下の寒さでも小さく丸まって寝ているようですね。背中にゆたんぽ、毛布の下には使い捨てカイロをたくさん敷いていますが、それらも朝にはすっかり冷えてしまっています。
さあ、みんながシカ肉を待っているからね、エッチラオッチラ引っ張って帰りましょう。ソリが使えるだけの積雪があればラッキー。無ければ全部リュックで背負わなくてはなりません。
帰りの車中では、毎回、文字通り精根尽き果てて、死んだように眠る玄ちゃん。席を移動するのにも抱え上げてあげなければいけないほど、動きたがらないです。
シカ猟のとき、朝から晩まで一日に歩く距離は、KJで二万歩、十数キロ、それ以上に上へ下へ右へ左へと歩き回る玄では何キロになるのでしょうか。この小さい体でエライなあ。
それでも厳寒の白糠へ、またまた出かけて行くんでしょうね。
このハンターたちは、シカに会いに。
KJ、はるか遠くの鉄塔の下に、シカの姿を見つけたところ。
この大雪で、ようやく猟模様も好転すると思われます!
奥田組、今季もがんばってます!
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