北海道では、エゾシカの猟期は3月末までですが、3月になると農作業が始まることや、シカがすっかり痩せてしまうことから、留寿都チームは基本的に、2月いっぱいでシカ猟を止めます。
というわけで、今季のシカ猟も終わり間近。
今季を振り返ると、例年の道東の猟場より、近く道央の猟場に行くことが多かったので、日帰り出猟が増え、いきおい玄の出猟機会も多かったです。
シカ道を走り、向こう斜面の青木を見やり、沢をのぞいてシカを探す姿は堂に入って、自信たっぷり、すっかり貫録がついたなあと思います。
嗅覚への悪影響が心配された逆くしゃみも、幸いトキメとの交配以降すっかりおさまり、撃たれたシカに向かって一直線に走って、無駄な動きというものがありません。半矢や遠くで倒れた獲物の見極め、捜索に、実に重宝しています。
解体中につまみ食い(笑)をしたり、ひとしきりシカをかじった後には喜びのダンスを舞う様子は、若い頃と変わりません。(なぜか肉より脂を好んで食べるようになりましたが・・・)
ですが最近、まだ解体中なのになんだか居眠りしているようだったり、背中を向けてたそがれていたり、フラッといなくなったと思ったら離れたところで雪の上にうずくまっていたりと、飽きっぽくなったのか疲れやすくなったのか、年をとったなあと感じさせられることも少なくありません。
もっとも猟期も終盤になると、人間だって連戦の疲れがたまり、この時期、山では週を追う毎に雪が深くなることもあって、クタクタ。大猟の日には捕獲したシカの運搬にもフラフラです。
先日は、一日の猟を終えて宿に着くなり、また翌朝も、机の上にのぼっては立ったまま眠り?、また、つっぷして眠っていた玄ちゃん。こんなことは今まで無かったのに、何が言いたかったんだろう・・・
二日目は車から降ろさなくても文句を言わなくなったり、留寿都に帰ると三日間はほぼ眠ってばかりいたり、年齢もあって、この小さな体にシカ猟は負担が大きいのだと思います。
それでも、山でシカを探す、気合の入った真剣な表情、そして笑顔を見ていると、できるだけいっしょに連れて行ってあげたいし、いつまでもいっしょに歩いて欲しいと思うのです。
その姿を見ていると、玄のように働く犬にとっては、飼い主とともに苦労をして目的を達することが、たとえ体はつらくても、深い喜び、強い満足感につながっていると実感できるからです。
来季はその充実を米(ヨネ)に教える任務もあるのだから、サプリメント含め日常の健康管理をしっかりやって、まだまだ頑張ってもらわないといけませんからね、玄村長!
合点承知の笑顔です。
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