約束の4か月間が過ぎ、トキメ号が加我荘に帰る日、KJが早めに仕事を切り上げてくれたので、短時間でしたが久しぶりに、思い出の(自称)第2ドッグランに行くことができました。
トキメはどうやら周囲の景色を認識しているらしく、道中は車の中で立ち上がり、目をキラキラさせて外を見ています。
もっとも、これからトキメが帰還するとは知りようもない、犬のこととて、トキメさんがつれないのはいつもと同じ。
注)音楽が鳴ります
玄だけがニコニコ顔なのも、いつもと同じ。
これからの長い犬生、果たしてトキメはこの場所を覚えていてくれるのでしょうか。
そして時には、あの原っぱでもう一度走りたい、と、願ってみてもくれるのでしょうか・・・
留寿都でのラスト・ディナーは、トリニク、豚肉、牛肉のお肉ざんまいに、とれたてのシカレバーを焼いたものをトッピングしてあげました。
シカレバー待ち。
留寿都に来た当初、全くと言って良いほどフードを食べてくれなかったトキメさん。
初めてしっかりと食べたのが、KJ父が釣ったヒラメだったことなどを、思い出します。
メス犬を扱うこと自体が初めての私たちにとって、トキメは最高の母犬であり、先生でした。
発情から交配、妊娠、出産、子育て、離乳まで、振り返ればあまりにも多くの悩みがあり、苦労があり、驚きがあり、思い出があり、そして感謝がありで、彼女との別れが切なくなります。
注)音楽が鳴ります
子犬たちが離乳した後は、体力の回復を待つように、冷蔵庫前の定位置で、じっと座って目を閉じ休んでいることが多かったトキメさん。
再び、フードをあまり食べなくなって、産後の全換毛もあり、別犬のように小さくなってしまったトキメさん。(加我さんによると、これからもっと毛が抜けて、いったんは全部抜けてしまうそうですが、病気ではないのでじきに復活するそうです。)
今はこうして、冷蔵庫の前に、主を失ったエサ入れだけがポツンと残り。
そして、トキメは住み慣れた犬舎のゲージにもどり、ミミズを拾ったりカラスを追いかけて走ったりはできなくなったけれども、多くの仲間たちと再会して、テレビや人の大声にビクつくこともなく、イタズラ猫に怒ることもなく、おだやかに過ごしてくれていると信じます。
4か月間は長かったけれども、あっという間でもありました。
私たちに奇跡を授けてくれた、彼女への恩返しは、この子犬たちを立派に育て上げることにつきるでしょう。
そして、もし万が一もう一度、トキメが留寿都に来れることがあったとしたら、その時は、やっぱり玄と思い出のドッグランに連れて行って、走らせてあげたいです。
もちろん、子犬たちもいっしょに・・・
(自称)第2ドッグランにて。
原っぱは、めったに笑うことのないトキメさんが、一番の笑顔でいられる場所だったから。
彼女の笑顔を私たちは決して忘れません。
小雪ランにて。
月に帰ったかぐや姫のように、時が満ちて帰還した(文字通り)「時女」さん。
本当にありがとう、トキメさん。絶対に!これからも元気でね。